EOS kiss Digital 初心者奮闘(?)記

kissが上手になりたいなっ☆ 



【その5:貴方の御注文は、ドッチ!?】


・ボーナス、使い果たしちゃいました?
いやぁ〜、今年も始まりました。
本年もどぞよろしく。


と言ったところで『キス上手』更新な訳ですが、実は今回の原稿、本当は昨年の11月末に書いていたんですよ。

W21CAネタのおかげで年を越えてしまいましたが…(汗)


では、元々何のネタだったのか?

勿論、時事ネタです(笑)。

年末の時事ネタ、と言えば?そう、それは、ぼ・お・な・す☆

旅行に行かれる方もいらっしゃるでしょう。奮発して車なんかを買われる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そんな中、この機会にデジタルカメラを、と考えている方も多いのではないでしょうか。

実際、昨年末に池袋の大手家電店に出向いたところ、デジカメコーナーは大混雑。新機種物色中の老若男女が大勢いらっしゃいました。


機種選びは楽しい反面大変な物ですが、自分の要望がはっきりわかっている場合は購入はしやすいです。

とにかく操作を簡単にしたい場合や、携帯性を重視したい場合には、フルオート中心のコンパクトカメラの方が良いでしょう。

フィルムカメラを使っていて、過去の資産として残っているレンズを活用したいなら同じ系列のデジタル一眼ですね。


ここで困るのは「ある程度の価格で、きれいな画質が欲しい」場合です。

価格に関しては、コンパクトデジカメは市場拡大とともに様々な価格帯、商品が存在します。高級コンパクトデジカメの場合、価格的にはデジタル一眼レフの入門機とさほど変わらない価格になる場合すらあります。

画像に関しても、一般的な用途である「ホームページで使いたい」「現像してアルバムに保存したい」「年賀状に使いたい」等の用途であれば、画像エンジンの進化によって、かなり綺麗な映像を撮れる場合が多いのです。

・過去を知り、己を知ろう
本来、この手のサイトであれば、「それではここで現在市販されているコンパクトデジカメを…」という流れになるのでしょうが、私にはそんな財力はないです(泣)

誰か新機種モニターやらせて下さい(爆)


しかし、我が家には「数年前の機種」は結構あります。大抵の場合、現行機種は過去機種よりも性能が向上している物です。

そこで今回は、我が家にあるデジタルカメラを一堂に会し、過去機種の実力を見ることで現行機種の実力を推測してみましょう。

「お前前回、W21CAと一眼比べるなんてナンセンスだとか言ってたぢゃん」なんてつっこみは却下です!(笑)


まずは選手紹介です☆


・CANON EOS kiss Digital
EOS kiss Digital
2003年9月に発売された、約630万画素のデジタル一眼レフカメラ。

EFマウントレンズ及びEF-Sマウントレンズを利用可能。記録解像度は3,072×2,048/2,048×1,360/1,536×1,024。

このコーナーのタイトルにもなっている機種ですね(笑)。今回の趣旨は「旧世代コンパクトデジカメはkissDにどこまで迫れるか!?」なので、当然参戦です。

なお、今回使用したレンズはレンズキットの「EF-S 18-55mm F3.5-5.6 USM」です。


・SONY CyberShot DSC-P2
DSC-P2
2002年6月に発売された、200万画素デジタルカメラ。

光学3倍ズーム(35mm換算 39〜117mm F2.8〜F5.6)を搭載、記録解像度は1,600×1,200/1,600×1,072/1,280×960/640×480。

簡単に扱える小型デジカメでありながら、ISO設定(100〜400)やフォーカスモードの設定があり、携帯電話内蔵カメラにヒストグラム機能を搭載するソニーらしい商品といえるでしょう。

バッテリーは専用リチウムイオン。商品付属のACアダプターで充電しますが、このACアダプターがちょっと大きめ。…というかカメラと同じぐらいの体積あるし(汗)。バッテリそのものは小型なので、自宅で充電したサブバッテリーを携帯するという使い方が良いと思います。


・オリンパス CAMEDIA X-200
CAMEDIA X-200
2003年3月に発売された、320万画素デジタルカメラ。

光学3倍ズームレンズ(35mm換算 35〜105mm F3.1〜5.2)を搭載、記録解像度は2,048×1,536/1,024×768/640×480。

基本的にフルオート撮影を目的とされています。その商品性質上、ISOを手動で設定するなどの中上級ユーザー向けの機能は一切ありませんが、それ故に初心者にもわかりやすく、機械/PC音痴の愚母もそこそこ使いこなせています。

バッテリーは普通の単三乾電池を使用。アルカリ及びニッケル水素での利用がメーカー保証のようです。 ちなみに、前に一度オキシライド乾電池を使用してみたこともありますが、若干長めに使えたような気もしないでもないですね。

乾電池ですからコンビニなどで簡単に調達出来ます。ここはかなりのポイントではないでしょうか。


・CANON PowerShot G5
PowerShot G5
2003年6月に発売された、500万画素デジタルカメラ。

光学4倍ズーム(35mm換算 35〜140mm F2.0〜3.0)を搭載、記録解像度は2,592×1,944/1,600×1,200/1,024×768/640×480。

いわゆる高級機タイプのコンパクトデジカメで、一眼レフ並みの機能を有しています。オート系のモードも備えていますが、シャッタースピード指定やF値指定のようなマニュアル系の機能も充実しています。

気軽に持ち歩くと言うよりは、旅行などでちょっと気合いを入れつつ撮影するシーンが似合ってるのかもしれませんね。うちのサイトでもkissD登場までは主力でした。


・富士フイルム FinePix F410(参考参加)
FinePix F410
2003年3月に発売された、有効310万画素デジタルカメラ。

光学3倍ズーム(35mm換算 38〜114mm F2.8〜4.8)を搭載、記録解像度は2,816×2,120(ハニカム処理)/2,048×1,536/1,280×960/640×480。ハニカム IV HR技術により、620万画素相当の記録が可能。

このハニカム技術、実解像度よりも多い解像度で記録出来るのですが、登場当初は富士フイルム側が実解像度を公開していなかったことから物議を醸しました。その後富士フイルムも情報公開を行い、このF410が登場する頃には問題は沈静化、富士フイルムも実解像度を公開していたようです。

フルオートに加えてISO値を強制設定することも可能で、様々なシーンに対応します。

但し、私が所有しているF410は、時より電源が落ちてしまうというジャンク品です。一応、撮影は正しく行えるしファイルも問題なく記録されていますが、あくまでジャンク品であるということで、参考までに。


・三菱 DJ-1000(参考参加)
DJ-1000
1997年8月に発売された、25万画素デジタルカメラ。

光学ズームは非搭載。記録解像度は504×378/320×240。

撮影されたデータは専用データとしてCFに保存され、PC上で変換ソフトを利用してJPEGに変換する。この際に解像度を設定するため、本体に解像度設定はありません。

流石に年代物なので性能は低く、今時のwebカメラにすら劣る状態です。しかし、このスタイリッシュさは他の追随を許していないと私は思うんですよね…。

少なくとも、この外見で、単焦点130万画素CCD搭載した機種が出たら、私は購入を考えますよ(w

ということで、とりあえずカッコイイので参戦(笑)。


・カシオ計算機 au A5401CA(参考参加)
au A5401CA
2003年5月に発売された、124万画素CCDを内蔵したau端末。

光学ズームは非搭載で、記録解像度は1,280×960/640×480/640×176/132×176。

au初のメガピクセル搭載の携帯電話。このクラスになると安物のデジタルカメラ並みの機能があるかもしれない、ということで、参考に参戦させてみました。

ちなみに、写真を見てお解り頂ける通り、レンズ部に保護フィルムを貼ったままです。はがしても良かったのですが、常に出し入れする携帯電話では保護フィルムを貼るユーザーは少なくないだろうと言うことで、あえてそのままにしました。


・カシオ計算機 au A5403CA(参考参加)
au A5403CA
2003年12月に発売された、200万画素CCDを内蔵したau端末。

光学ズームは非搭載。記録解像度は1,600×1200/1280×960/1280×320/640×480/240×326/120×160。

au初の200万画素CCD搭載の携帯電話であり、カシオ発のminiSD搭載機種ですね。実は父の携帯電話ですが、こちらもA5401CA同様、参考に参戦させてみました。

miniSD搭載機はそのまま現像に出せるというメリットがあるので、カメラとしての性能は気になるポイントです。

ちなみに2005年1月現在、こやつの直系の後継機種であるA5407CAが新規1円で売られている店を見かけました(汗)。携帯業界、時間の流れは凄まじい…
(※A5406CAは300万画素なので直系ではない…と言うことで(^^;ゞ)



以上、合計8機種で撮り比べてみました。

ちなみに、この撮影を行ったのがW21CA発売前の11月末日であったため、W21CAは参戦しておりません。


なお、これだけの機種をそろえるともはや解像度を均一には出来ません。

そこで、各機種の最高解像度(kissDのみ、いつものsmallモード)で撮影後、パソコンのソフトを使って長辺が800ドットになるようにリサイズしています。またこの際に縦長撮影の場合には回転させています。

但し、DJ-1000の場合は最大解像度が800x600に達していない上に独自形式のため、HARUYA氏のフリーソフト「DJ-1000/DJ-1 画像ファイルコンバータ」を使って480x240に変換後、Photoshop Elementsで4:3である480x360にリサイズしています(DJ-1000のCCDの実解像度が480x240だそうです)。


それでは早速撮影してみましょう。

【作例1:屋外での撮影・フラッシュOFF】
まずは、屋外での撮影。約1mぐらいの距離だったでしょうか、近距離から鉢植えの花を撮影してみました。

…と言っても、撮影当日はあいにくの天気。雨こそ降っていないものの、思いっきり曇っていて、フルオートだとフラッシュが発行してしまいます。

そこでまずはフラッシュOFFで撮影し、後にフラッシュONで撮影してみました。

EOS kiss Digital CyberShot P2
【EOS kiss Digital】

1536x1024 / 1/30秒 / F3.5 / ISO200 / 18mm
【CyberShot DSC-P2】

1600x1200 / 1/40秒 / F2.8 / ISO100 / 6mm

CAMEDIA X-200 PowerShot G5
【CAMEDIA X-200】

2048x1536 / 1/25秒 / F3.1 / ISO128 / 5.8mm
【PowerShot G5】

2592x1944 / 1/40秒 / F2.0 / ISO auto / 7.2mm

FinePix F410 DJ-1000
【FinePix F410】

2816x2120 / 1/34秒 / F2.8 / ISO200 / 5.7mm
【DJ-1000】

(Exif情報無し)

A5401CA A5403CA0
【A5401CA】

1280x960 / 1/9秒
【A5403CA】

1600x1200 / 1/8秒


ぱっと見では、大きな違いがあるのはDJ-1000のみですね。まぁ時代が時代ですし、当然といえば当然でしょう。


それ以外を見ていくと、X-200のみ、何か色合いが違います。デッキの床板が茶色と言うよりは赤茶に見えていますね。若干色合いに癖があるようです。

しかし、その分植物の鮮やかさは冴えているようにも見えますし、この辺はもう好みでしょう。


また、驚かされるのがA5403CAの画質です。W21CAもそうですが、AF搭載の携帯内蔵カメラは結構使い物になると思えるのは私だけでしょうか?

近年では、携帯に内蔵可能な手ぶれ補正ユニットの開発も進んでいる、というような記事を見たことがあるような気もしますし、今後が非常に楽しみです。

改まって撮るときはともかく、思いがけないシャッターチャンスに対応出来るその携帯能力は侮れません。


興味深い点としては、ぱっと見の感想だと、同じCANON製であるkissDとPowerShot G5が実はそれほどうり二つではなくて、むしろFinePix F410とPowerShot G5が近い気がします。

これは恐らく、市場で好まれる描写が、コンパクトカメラと一眼レフとでは違う為なのでしょう。

そう考えると、CyberShot DSC-P2はどちらかというと一眼よりの描写に近いような気もしないでもないです。

【作例2:屋外での撮影・フラッシュON】
次に、上記撮影と同じ場所で、フラッシュをONにして撮影してみました。

日中のフラッシュONは意味がないようにも考えられますが、曇ってる時の光量補正や、逆に晴天時でもあまりに明暗が強い陰を和らげる効果があるなど、以外と活躍の場は広いと思います。

ちなみに外部フラッシュではなく、全てカメラ内蔵のフラッシュです。
但し、フラッシュONが出来ないカメラは除外しています。

EOS kiss Digital CyberShot P2
【EOS kiss Digital】

1536x1024 / 1/60秒 / F4.0 / ISO400 / 18mm
【CyberShot DSC-P2】

1600x1200 / 1/40秒 / F2.8 / ISO120 / 6mm

CAMEDIA X-200 PowerShot G5
【CAMEDIA X-200】

2048x1536 / 1/30秒 / F3.1 / ISO128 / 5.8mm
【PowerShot G5】

2592x1944 / 1/60秒 / F2.0 / ISO auto / 7.2mm

FinePix F410  
【FinePix F410】

2816x2120 / 1/64秒 / F2.8 / ISO200 / 5.7mm
 


色合いの違いがお解り頂けるでしょうか?

kissD以外のほぼ全機種で、画像の色合いが若干変化していますね。
如実に表れているのはDSC-P2ですが、それ以外の機種でも多少変化しています。

コンパクトカメラならではの現象とも言えますが、「じゃぁG5に外部フラッシュ付けたらどうなるんだろう?」という疑問も出てきます(笑)。


シャッタースピードはDSC-P2以外でほぼ上がっています。
シャッタースピードが上がると言うことは手ブレの危険性が減ると言うことなので、メリットと言えるでしょう。

kissDのISO感度に差が出たのはよく分かりません。
というかISO感度が上がってしまったらシャッタースピードに変化が出るので…どうなんかなぁ、と。

オートモードならではの謎ですね。

【作例3:屋外での撮影・フラッシュON・光学ズーム】
最後に、上記撮影と同じ設定で、光学ズームを最大にしてみました。

デジタルズームは使っていませんので、光学レンズの倍率依存ですね。

EOS kiss Digital CyberShot P2
【EOS kiss Digital】

1536x1024 / 1/60秒 / F5.6 / ISO400 / 55mm
【CyberShot DSC-P2】

1600x1200 / 1/50秒 / F2.8 / ISO250 / 18mm

CAMEDIA X-200 PowerShot G5
【CAMEDIA X-200】

2048x1536 / 1/100秒 / F5.2 / ISO340 / 17.4mm
【PowerShot G5】

2592x1944 / 1/60秒 / F3.0 / ISO auto / 28.8mm

FinePix F410  
【FinePix F410】

2816x2120 / 1/64秒 / F2.8 / ISO200 / 17.1mm
 


デジカメの場合、CCD/CMOSの大きさによって35mm換算焦点距離が変化してしまうので、単純に焦点距離では決められませんが、ご覧の通りG5がもっともズームしています。

残りの三機種はほぼ横並びでしょうか。
(kissDはレンズ交換でどうにでもなりますからね(笑))


X-200のみ、シャッター速度が三桁に達しています。

ズームすればそれだけ手ブレに対してはシビアになりますから、カメラ側でISO値を上げて補正してくれているのでしょう。
お手軽に撮影する為には有難い機能と言えるのではないでしょうか。

・買い方は人それぞれですが…
さて、一通り作例を並べてみましたが、皆さんはどのように感じられたでしょうか。


自分の素直な感想としては、「相応な画質」だと思っています。

確かにkissDとは違う色合いになることもありますが、価格を考えると多少の色合いの違いは吸収出来ているのではないかと考えます。

それに、kissDの色が最適と言えるかも微妙ですし、何より「写真」を「思い出を残す行為」として考えれば、多少のブレは問題ないのではないでしょうか。


今回並べた機種は、それぞれ特徴があります。

DSC-P2やX-200は小型軽量で持ち運びに便利です。
携帯内蔵カメラに至っては、携帯を常に持ち歩くと仮定すれば「カメラを持ち歩く」ことすら不要です。

一方で、PowerShot G5のように、一眼に近いスタイルで撮影可能な物もあります。

デザイン、大きさ、そして価格など。
様々な要因が絡み合うコンパクトカメラ。

ただ、個人的には、

「安価な商品でもスナップショットには十二分である」

と感じました。


あとは、記念撮影など、「大切な一枚」をどこまで重視するかですね(笑)

まぁ、最終的には腕次第ですけどね…。


<2005.03.26 追記>
<2005.01.05 ななぼん>


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