EOS kiss Digital 初心者奮闘(?)記

kissが上手になりたいなっ☆ 



【その14:パンケーキを召し上がれ☆】


・撮ることを楽しくしてくれるパンケーキレンズ
唐突ですが、私はパンケーキレンズが好きです。


パンケーキレンズとは、外見がパンケーキのように薄いレンズのことを指します。
2008年7月現在で市販されている物で言えば、ペンタックスの「smc PENTAX-DA 40mm F2.8 Limited」「smc PENTAX-DA 21mm F3.2AL Limited」、オリンパスの「ZUIKO DIGITAL 25mm F2.8」等が該当します。


smc PENTAX-M 40mm F2.8
「smc PENTAX-M 40mm F2.8」。
…と、K100D Super。
PENTAXのカメラはオールドレンズと相性が良いですよね。
このコーナーの第9回でも取り上げたように、おいらはそんな可愛らしいレンズが大好きだったりします。


…でまぁ、好きなだけじゃなくて、というか好きだから当然の流れとして、何個かパンケーキ所有してたりします。
その一つが、「smc PENTAX-M 40mm F2.8」ですね。

マニュアル専用のレンズではありますが、非常に小型軽量で、K100D Super との組み合わせは勿論、PENTAX ME なんかと組み合わせると、それはもうコンパクトかつキュート♪


が、しかーし!!!

おいらのメインマウントであるEFマウント向けには、こういうレンズは市販されていません。
(第9回のは…まぁ正式なレンズと呼ぶのはやっぱり辛いし)

最近じゃあ EOS Kiss X2 や EOS Kiss F など、小型軽量のボディを市販しているのに、非常に”MOTTAINAI”。
残念でなりません。


・付かぬなら 付かせてみせよう パンケーキ
ああ、EOSシステムにもパンケーキレンズがあったなら…

そんな はかない夢と思われていた願望を叶えてくれる、夢のアイテムが存在しました!!!
それが今回取り上げる、近代インターナショナル製マウントアダプター「PK - EF-S マウントアダプター」です。

近代インターナショナル PK - EF-S マウントアダプター PK - EF-S マウントアダプター 本体 smc PENTAX-M 40mm F2.8装着時
近代インターナショナル製「PK - EF-S マウントアダプター」。
我らの夢を叶えてくれる商品ですw
アダプター本体。 smc PENTAX-M 40mm F2.8をアダプターに装着。

これは、ペンタックスの「PKマウント」用のレンズを、キヤノンの「EF-Sマウント」のカメラに装着するためのアダプターです。

これを使えば、前述のパンケーキレンズを、EOS 40D や EOS Kiss Digital で使うことが出来るんです!!!


但し、異なるメーカーのレンズを強制的に装着するアダプターであるため、やはり制約も生じます。


まず、オートフォーカスなどの自動的な機能は一切動作しません。
完全マニュアル撮影となります。

一応、絞り優先モードでの測光だけは使えますが、多少狂うこともあるので、補佐的な物と考えた方が良いでしょう。


EF-SレンズとPKwithアダプター
EF-SレンズとPKレンズwithアダプター
次に、そもそもの商品名にもある通り、「EF-Sマウント対応」のカメラにしか装着できません。


この制約は、ペンタックス PK マウントのレンズの仕様に起因します。

右の写真は、EOS Kiss Digital(初代)のレンズキットにも使われた、「EF-S 18-55mm F3.5-5.6 USM」と、PK - EF-S マウントアダプターに装着した「smc PENTAX-M 40mm F2.8」を、並べて撮影した物です。

ご覧のように、PKマウントレンズにはなにやら出っ張りがあります。
これは、PKマウント全てに存在するもので、絞りバネを制御するためのものですが、この出っ張り部分にカメラのミラー部分が引っかかってしまうため、通常のEFマウント対応カメラでは装着しても使えません。

しかし、EF-Sマウントの場合、元々EFマウントより後ろが出っ張っており、PKマウントの絞りバネ制御用レバーと同じ位置までゴムが出ています。
つまり、EF-Sマウント対応ボディの場合、PKマウントレンズのレバーとカメラ本体のミラーが干渉せず、問題なく使えるわけです。

商品パッケージには、対応機種として「EOS-20D、30D、キスデジタル キスデジタルN、キスデジタルX」の5機種が掲載されていますが、実際には EF-S レンズが装着可能なボディなら問題なく使えるようです。
実際、私の EOS 40D で問題は起きていませんし、多分 EOS Kiss X2 とかでも使えると思います。
(※当然ですが私は保証しません、自己責任で御願いしますね♪)


ちなみに。

EFマウントボディで使うためには、PKマウントレンズを改造し、このレバーを削ってミラーと干渉しないようにする必要があります。
当然非可逆改造となるため、結構度胸が必要です。

EOS 40D + smc PENTAX-M 40mm F2.8 smc PENTAX-M 40mm F2.8 EF-S 18-55mm F3.5-5.6 USM
EOS 40D にパンケーキレンズを装着! smc PENTAX-M 40mm F2.8
with EOS 40D。

側面から。やはり相当に薄いですね。
EF-S 18-55mm F3.5-5.6 USM
with EOS 40D。

薄さの違いがよく分かると思います。

さて、こうしてようやく出会ったEOSボディとパンケーキ。

前述の通りMF必須、しかもCPU非搭載レンズになってしまうのでフォーカスが合致したことを示すインジケータも動作しない、完全MFになってしまいます。
しかし、EOS 40D や EOS Kiss X2 など、ライブビュー時に拡大表示が出来る機種であれば、この機能を使えばMFもしやすく、じっくり撮影する場合には結構使えそうです♪


最後に、PENTAX K100D Super に装着した場合と、EOS 40D に装着した場合の作例を御紹介します。

異なるメーカーでの撮り比べなので、条件とかかなり違いますが、まぁ参考までに。

※なお、以下の作例でコメント欄が水色の物については、リンク先の画像は無加工(ファイル名のみ変更)になります。


【作例:室内撮影】

K100D Super + smc PENTAX-M 40mm F2.8 EOS 40D + smc PENTAX-M 40mm F2.8
【K100D Super + smc PENTAX-M 40mm F2.8】

3008x2000 / 1/25秒 / F2.8 / ISO200 / 40mm
【EOS 40D + smc PENTAX-M 40mm F2.8】

3888x2592 / 1/50秒 / F2.8 / ISO400 / 40mm


・EOSシステムの更なる変化に期待
さて、今回は EOS 40D に装着してみましたが、パンケーキレンズの醍醐味はやはり小型軽量。
本来なら EOS Kiss F とかに装着した方が楽しめるかもしれませんね。


ただ、EOS Kiss F に装着したとしても、やはりフルMFには変化ありません。

そもそも、他社マウントのレンズは、所詮は他社マウント用。
純正、と言うか正規のEFマウント向けレンズではありません。

近年では、女性のカメラユーザーも多いと思います。
そう言った用途向けとして、オリンパス E-420 + ZUIKO DIGITAL 25mm F2.8 なんかが売れていると思いますし、ニーズは決して少なくないはずです。

願わくば、EFマウントのパンケーキレンズが製品化されますよう…。

<2008.07.06 ななぼん>


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